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青春

The whole world” has been”  watching!世界は見続けている!『シカゴ7裁判』

The whole world” has been” watching!世界は見続けている!『シカゴ7裁判』

(C)Netflix映画「シカゴ7裁判」2020年10月16日(金)より独占配信 昨年2020年は専門家と言われる人たちの予測や予想が注目されることが増えました。そして年が明けても引き続いているようです。新型感染症の件は多くの専門家がマスコミに登場、超文系人間の自分には理系や医系の専門家の説明を検証するのはムリと思って...

腑に落ちる『さよならくちびる』

腑に落ちる『さよならくちびる』

(C)2019「さよならくちびる」製作委員会  日常生活でも、ちょっとしたことで前向きになったり後ろ向きになったりすることがあるように映画やドラマを見ていてどうにも、モヤモヤすることがあったとき、セリフ1つでそのモヤモヤが吹っ飛ぶことは間々あります。それがわかった時の気分の良さや爽快感も楽しさの1つだったりします。  ...

届かぬ笑顔『ワイルドツアー』

届かぬ笑顔『ワイルドツアー』

c)Yamaguchi Center for Arts and Media 2月の山口。冒頭の断続する風景ショットからまだ厳しい寒さの残る気配が感じられる。 山口情報芸術センター(YCAM)にて、採取した植物のDNAを解析して植物図鑑を作るというワークショップに参加する中学生たち。ファシリテーターを務める大学1年生のう...

子どもたちの自由、映画の自由。『新学期 操行ゼロ 4Kレストア版』

子どもたちの自由、映画の自由。『新学期 操行ゼロ 4Kレストア版』

(C)1934 Gaumont 若くして肺結核を患い、ジャン・ヴィゴが29年の短い生涯で撮った映画はわずか4本。ドキュメンタリー2本を経て初めて撮られた中編劇映画が本作である。 対独協力の汚名を着せられ、34歳の若さで獄中死した父の死後、本名を名乗ることもできずに耐え忍んだ少年期の苦難が、子どもをめぐる本作を撮り上げる...

持たざる者『止められるか、俺たちを』

持たざる者『止められるか、俺たちを』

(c)2018若松プロダクション 演劇の演出助手をしていたことがある。 稽古場での居場所は基本的に劇団の主宰である演出家の隣。ある時主宰から言われたことがある。「僕と君はすぐ隣に座って、同じように役者たちにあれこれ指示しているけれど、二人の間には決して渡ることのできない深い川が横切っているのだよ」と。 どういう状況でそ...

この映画は人生そのもの『泣き虫しょったんの奇跡』

この映画は人生そのもの『泣き虫しょったんの奇跡』

(C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)2018 瀬川晶司/講談社 冒頭の、将棋盤に駒を並べるカットから立ち上がる濃厚な何か。 本作がただならぬ映画であることが直観され、観ているわたしは思わず居住まいを正す。が、本作の主人公「しょったん」の子供時代を追う第1幕は肩透かしをくらうかのように実にすがすがし...

名前『レディ・バード』

名前『レディ・バード』

(c)Merie Wallace, courtesy of A24 「レディ・バード」こと17歳のクリスティンの夢は、生まれ故郷の田舎町を出てNYに行くこと。NYで具体的に何をしたいのか、自分がどうなりたいのか決めているわけではない。ただただ、「文化のある」大都会に行けば「何者かになれる」と、根拠なく信じている。 クリ...

あゝ、無常。『ナイルの娘』

あゝ、無常。『ナイルの娘』

主人公の少女はケンタッキーフライドチキンでバイトをしている。店内では中森明菜の「DESIRE」が流れ、少年たちは肩パッドがっつりのダブルのスーツを身にまとい、通信手段はゴツイ携帯電話やポケベル。80’sの雰囲気満載で、同じ頃の日本のバブルな空気が、本作の舞台である台湾にも色濃く充満している。 そんな80’sな空気感と、...

フラフラ歩きまわる様を楽しみましょう『さよなら、僕のマンハッタン』

フラフラ歩きまわる様を楽しみましょう『さよなら、僕のマンハッタン』

マーク・ウェブの出世作『(500)日のサマー』は、本作鑑賞後に観た。どちらも大好きな作品で、特に主人公の、朧気ながらやりたいことは見えているのにそこに一直線に進まない感じの描き方が好きだ。そういう、あっちにフラフラこっちにフラフラな人間に付き合う楽しさが、わたしにとってのマーク・ウェブ作品の醍醐味だ。 マンハッタンのダ...

た~まキュン!『素敵なダイナマイトスキャンダル』

た~まキュン!『素敵なダイナマイトスキャンダル』

(C)2018「素敵なダイナマイトスキャンダル」製作委員会 末井昭が発行したエロ雑誌は、そのエロからはみ出たありようが当時のサブカルの隆盛を物語る器としてよく引き合いに出される。そういう記事をちょいちょい目にしていたわたしは、末井昭という伝説的エロ雑誌編集長がいることを知ってはいた。が、鮮明に記憶しているのは、パチンコ...

暴力に抗う少女の決意『花咲くころ』

暴力に抗う少女の決意『花咲くころ』

(c)Indiz Film UG, Polare Film LLC, Arizona Productions 2013 1992年の春、ジョージア(旧グルジア)。 当時、ジョージアはソ連から独立を果たしたものの内戦状態で、市民は耐乏生活を強いられていた。パンは配給の長い列に並ばないと得ることはできず、電気とガスの供給は...

異界の隙間を満たすピアノの音色と風『タレンタイム~優しい歌』

異界の隙間を満たすピアノの音色と風『タレンタイム~優しい歌』

(C)Primeworks Studios Sdn Bhd まるまる1ヵ月以上レビューを書いておらず、先月11月はついに1本も上げることができなかった。上映会の準備で忙しかったというのはただの言い訳にすぎないが、いよいよ今週末、『タレンタイム~優しい歌』の上映会を開催する。 人種の坩堝であるマレーシアを舞台に描かれる本...

人に話したくなるイタリア映画祭2017『ジュリアの世界』『夜よ、こんにちは』

人に話したくなるイタリア映画祭2017『ジュリアの世界』『夜よ、こんにちは』

イタリア映画祭2017、気軽な気持ちで行ったにもかかわらず、感情を揺さぶられ涙腺ゆるゆるでした。選んだ作品が琴線に触れたのか、5月という季節が感情的にさせたのかわからないけれど。 『ジュリアの世界』 「エホバの証人」信者一家の長女ジュリアが信仰や家族との関わり、恋愛を通して人生に向き合っていく物語。 自由があるからこそ...

ひと夏の輝き『20センチュリー・ウーマン』

ひと夏の輝き『20センチュリー・ウーマン』

(C)2016 MODERN PEOPLE, LLC. ALL RIGHTS RESERVED. 1979年、夏。 冒頭の海岸の俯瞰ショットが美しいサンタバーバラ。 のんびりと風が流れるカリフォルニアの地方都市にも、当時隆盛を誇ったパンクの轟音が響き渡っている。 1924年生まれのドロシアは、設計士として自立しているシ...

壊れない壁『マイ・ビューティフル・ガーデン』

壊れない壁『マイ・ビューティフル・ガーデン』

(C)This Beautiful Fantastic UK Ltd 2016 本作の主人公ベラは、自分固有の秩序を守って暮らしている。 自ら作り上げた秩序に暮らす人というと、『シンプル・シモン』の主人公シモンが思い出される。 彼がアスペルガー症候群というのがあるにせよその秩序は多分に原理主義的であり、まるで要塞のよう...

≪パンパンパンパン≫!インド映画に恋した日『若さは向こう見ず』

≪パンパンパンパン≫!インド映画に恋した日『若さは向こう見ず』

画像出典元:https://en.wikipedia.org/wiki/Yeh_Jawaani_Hai_Deewani その日、私はインド映画に恋をしました。 2015年10月2日、キネカ大森にて『若さは向こう見ず』のマサラ上映に参加。終始心が弾みっぱなしの、あっという間の2時間半でございました。 マサラ上映に関しまし...

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