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風。絵で動く純文学。『風立ちぬ』

風。絵で動く純文学。『風立ちぬ』

(c)2013 二馬力・GNDHDDTK 本作のネット評を漁っていたら、禁煙協会とかいう団体のクレーム記事が噴出していた。曰く「喫煙シーンが多すぎる」「結核患者の傍で煙草を吸わせるとはけしからん」。 力なく笑ってしまった。なんでもかんでも「今」「ここ」に引き寄せないと語れない人たち。 本作の鑑賞後、吉田喜重の『秋津温泉...

普通の自由を求めることは限りなく狂気に近い『歓びのトスカーナ』

普通の自由を求めることは限りなく狂気に近い『歓びのトスカーナ』

(C) 2016 Lotus Productions, Manny Films, Rai Cinema 『テルマ&ルイーズ』への影響が強いイタリアのロードムービー。もし『テルマ&ルイーズ』のふたりが「男性からの自由」を求めているのであれば、この『歓びのトスカーナ』での主人公ふたりは「人としての自由」を求めている。ほとん...

人に話したくなるイタリア映画祭2017『ジュリアの世界』『夜よ、こんにちは』

人に話したくなるイタリア映画祭2017『ジュリアの世界』『夜よ、こんにちは』

イタリア映画祭2017、気軽な気持ちで行ったにもかかわらず、感情を揺さぶられ涙腺ゆるゆるでした。選んだ作品が琴線に触れたのか、5月という季節が感情的にさせたのかわからないけれど。 『ジュリアの世界』 「エホバの証人」信者一家の長女ジュリアが信仰や家族との関わり、恋愛を通して人生に向き合っていく物語。 自由があるからこそ...

「kana」が選ぶ2017年上半期のベスト5

「kana」が選ぶ2017年上半期のベスト5

2017年ももう半年、上半期ベストを書かなきゃと考えているうちにもう8月半ば。 今さらですが、せっかく作品を選んだのでこちらに書かせていただきます。 第5位 『沈黙』 監督:マーティン・スコセッシ 遠藤周作の原作の「沈黙」をマーティン・スコセッシが映画化!ということで、公開が待ち遠しかった作品。場面ごとに丁寧に作られて...

ダンスの封印は解かれたけれど…『甘き人生』

ダンスの封印は解かれたけれど…『甘き人生』

(C)2016 ALL RIGHTS RESERVED IBC MOVIE SRL, KAVAC FILM SRL, AD VITAM 母と9歳の息子の幸福そうなダンスで幕を開ける本作。 しかし雪の降りしきる日に母は息子の前から姿を消す。 死因が息子に伝えられることはない。 死因は病気を苦にした投身自殺である。息子のマ...

「とら猫 aka BadCats」が選ぶ2017年上半期ベスト5

「とら猫 aka BadCats」が選ぶ2017年上半期ベスト5

2017年の前半は息をするだけで終わってしまった気がする。とても悲しい。 映画もあまり観れなかったが、そんな中でも印象に残った上半期のベスト5を選んでみもした。否、みました。 第5位『ファウンド』 (監督:スコット・シャーマー) @ヒューマントラスト渋谷 ホラーマニアで殺人鬼の兄と、いじめられっ子の弟が繰り広げる、陰惨...

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