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ラブストーリー

力あると思います『タリーと私の秘密の時間』

力あると思います『タリーと私の秘密の時間』

(C)2017 TULLY PRODUCTIONS.LLC.ALL RIGHTS RESERVED. 『JUNO/ジュノ』『マイレージ、マイライフ』の監督の作品です。3人の子育てで鬱気味になった女性が兄のすすめで家に頼んだ、「ナイトシッター」、夜に子供の面倒を見てくれるベビーシッター、との出会いから生活が変化していく話...

わかりあえぬ男と女、それでも奇跡的に美しい女の佇まい。『それから』

わかりあえぬ男と女、それでも奇跡的に美しい女の佇まい。『それから』

(C)2017 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved. 著名な評論家であり小さな出版社で社長を務める男が、妻から浮気を問い詰められるというオープニング。社長は1人しかいない女性社員と確かに不倫関係にあった。が、その関係は終わったはずだった。逃げるように自身が経営する出版社へ出勤す...

ファイト!!『スルターン』

ファイト!!『スルターン』

https://www.amazon.com/Sultan-Salman-Anushka-Official-Special/dp/B01JIV76JO  スポーツ観戦における楽しみというのは、例えば、ひいきのチームや選手の活躍をみることでしょう。では感動まで至るのは何か、我々は知らず知らずのうちに選手やチームの立場に自...

人に話したくなるイタリア映画祭2017『ジュリアの世界』『夜よ、こんにちは』

人に話したくなるイタリア映画祭2017『ジュリアの世界』『夜よ、こんにちは』

イタリア映画祭2017、気軽な気持ちで行ったにもかかわらず、感情を揺さぶられ涙腺ゆるゆるでした。選んだ作品が琴線に触れたのか、5月という季節が感情的にさせたのかわからないけれど。 『ジュリアの世界』 「エホバの証人」信者一家の長女ジュリアが信仰や家族との関わり、恋愛を通して人生に向き合っていく物語。 自由があるからこそ...

光『昼顔』

光『昼顔』

(C)2017 フジテレビジョン 東宝 FNS27社 一切見ていないTVドラマの続編を劇場で観ても楽しめるはずもないし、2006年に観た西谷弘監督の『県庁の星』を当時の僕はまったく楽しめなかったので通常なら当然パスするところなのだが、ついふらっと劇場に足を運んでしまったのは運命のイタズラというか、そもそもたかが映画、そ...

最悪の選択が最良の選択になるということ『光をくれた人』

最悪の選択が最良の選択になるということ『光をくれた人』

(C)2016 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC 子供の授からない夫婦がたまたま流れ着いてきた赤ちゃんを自分の子として育てるという「過ち」を犯すことから、胸の引き裂かれるような悲劇に発展していく本作。 そのまま黙って秘密を墓場まで持っていくという選択肢もあったかと思う。僕もそれでいいん...

壊れない壁『マイ・ビューティフル・ガーデン』

壊れない壁『マイ・ビューティフル・ガーデン』

(C)This Beautiful Fantastic UK Ltd 2016 本作の主人公ベラは、自分固有の秩序を守って暮らしている。 自ら作り上げた秩序に暮らす人というと、『シンプル・シモン』の主人公シモンが思い出される。 彼がアスペルガー症候群というのがあるにせよその秩序は多分に原理主義的であり、まるで要塞のよう...

避けても嵌る魔境『お嬢さん』

避けても嵌る魔境『お嬢さん』

(C)2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED 正直、安っぽいポルノまがいの悪趣味映画だろうという先入観があった。 加えてパク・チャヌク監督作品である。快/不快で言ったらまちがいなく不快ゾーンに属する映画体験を今までに蒙っ...

インテリたちの織り成す愛しきバカ騒動『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』

インテリたちの織り成す愛しきバカ騒動『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』

(C)2015 Lily Harding Pictures, LLC All Rights Reserved. 主要登場人物はみんなインテリ。 しかも自分の目指したい道筋というものがはっきりと見えている人たちだ。 主人公マギー(グレタ・ガーウィグ)は、30代で結婚のあてがなくても優秀な子どもが欲しいと、体外受精の準備を...

チャンスの先にあるもの『ラ・ラ・ランド』

チャンスの先にあるもの『ラ・ラ・ランド』

(c) Summit Entertainment、ギャガ、ポニーキャニオン ミュージカルとは馬が合わない。ヒヒーン。 なぜかと言うと、自分の中の“躁”との対峙を強いられるジャンルだからだ。 子供の頃からヒーロー作品にはいまいちのめり込めなかった。なぜなら彼らは大切な場面で必ずと言っていいほど一時の感情に押し流され、窮地...

つ・な・が・り・た・い『SYNCHRONIZER』

つ・な・が・り・た・い『SYNCHRONIZER』

(C)万田邦敏 一つの作品をみて様々なことを想起するのは普通であるが、こう次々と思いつくのも珍しい。興味津々で見入ってしまった。ウルトラQ、エクソシスト、キャプテン・ハーロック、ドクター・フー、ウルバリン、ふしぎなメルモ、バロムワン、山海塾などなど、「お色気」もあり、ツッコミどころは満載なのだ。この作品の「シンクロ」と...

ぐだぐだの恋愛『パリ、恋人たちの影』

ぐだぐだの恋愛『パリ、恋人たちの影』

(C)2014 SBS PRODUCTIONS – SBS FILMS – CLOSE UP FILMS – ARTE FRANCE CINEMA パリ。 道端でバゲットをくちゃくちゃ食べている貧乏ったらしい男のクローズアップから映画が始まる。男はドキュメンタリー映画作家の夫ピエール...

痛すぎる女の行動に共感できますか?『緑の光線』

痛すぎる女の行動に共感できますか?『緑の光線』

「フランス女は気が強い」フランスをよく知る人がそう言っていた。そしてその人はこうも言った、「いい大人になっても内気で人見知りな態度はフランスでは恥ずべきことだ。しかし、この『緑の光線』の主人公はめちゃめちゃ内気でうじうじした女である。」その言葉を聞いて、これは私こそ観なければならない映画だと思った。というのも、物心がつ...

雨と夜の物語『雨にゆれる女』

雨と夜の物語『雨にゆれる女』

(C)「雨にゆれる女」members これは、夜の映画である。 赤、橙、緑の光が揺らめき、影が一層濃くなったように思える。全てを隠してくれるようでも、否応なく朝は来る。 偽名を使って隠れるように生きている男の話、というストーリーに反して、主人公はいたって普通の感覚を持った人である。 誰かが困っていれば手を差し伸べてしま...

胸キュンがなくても感動できる『君の名は。』

胸キュンがなくても感動できる『君の名は。』

(C)2016「君の名は。」製作委員会 ついに『君の名は。』を観た。10月にしてやっとだけど。既に観た人によると、『君の名は。』を上映する劇場は学生や20代の若いカップルで溢れているとのこと。色々な意味で”切なく”なるぞと脅しの文句まで投げかけられ、単身でぽっと映画館に乗り込むには勇気が出ず、ずっと躊躇していた。しかし...

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