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ラブストーリー

胸キュンがなくても感動できる『君の名は。』

胸キュンがなくても感動できる『君の名は。』

(C)2016「君の名は。」製作委員会

ついに『君の名は。』を観た。10月にしてやっとだけど。既に観た人によると、『君の名は。』を上映する劇場は学生や20代の若いカップルで溢れているとのこと。色々な意味で”切なく”なるぞと脅しの文句まで投げかけられ、単身でぽっと映画館に乗り込むには勇気が出ず、ずっと躊躇していた。しかし、このまま観ないでおくのも気持ちが悪い。残業なんてしたくないなあって気分の金曜の夜に観にいくことにした。

若いカップルが押し寄せる青春アニメって、一体どんな感じなの?
昔流行った「赤い糸」とか「セカチュー」とか想像しちゃう。そんな青春映画を30過ぎた私が楽しめるのだろうか。なんやかんやネガティブなことをぼやきながら劇場に向かったのだけど、結果、杞憂だった。

確かに、高校生のボーイミーツガールな青春物語だった。「ここ萌えるとこ」だろうなっていうポイントは多々あった。でも、単なるキュンキュンだけじゃない感動があったと思う。

災害の描写では、5年前の震災を思い出さずにはいられない。当時被害地域に住んではいなかったが、地元の友達や家族の安否がわからず不安な日々を過ごしたからだ。幸い私の家族や身近な人は無事だったけれど、多くの人々の日常があっという間に消えてなくなった。その喪失感に打ちのめされて、ただ悲しくて泣くしかできなかった。私にとっては、会ったこともなく名前も知らない人々かもしれない。それでも、彼らの人生が途切れずに今も続いていて欲しかったと思う。

そんな願いに応えるように、悲劇に見舞われた人々の運命を大胆に変えてしまうラストが心地よい。現実には起こらなかったこと、叶わなかった願いが物語の世界の中で叶えられていく。これは物語であって現実が変わるわけではないということはわかっている。
それでも、物語とは人の願いや想いを重ねて創られるもので、こんな風に人を癒すものなのだろうと思った。

『君の名は。』
監督:新海誠
出演:神木隆之介、上白石萌音
製作年:2016年
製作国:日本
上映時間:107分

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Kana
Kana
「趣味は映画です。」と答えている30代女です。 映画を観て感じたことを綴ってみます。
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