気がついたらもう7月も終わり…、あっという間で驚きます。映画もあまり観に行けないまま半年経過…。ということで、あまりストックがない中でのベスト5です。そんなこんなで選んだのは、ユニークで記憶に残りやすい作品ばかり。
2018年上半期 鑑賞作品ベスト5
第5位 『サトウくん』
監督:佐々木 想
地域発信型映画『サトウくん』。公式ページによると、三重県菰野町(こものちょう)を舞台に繰り広げられるSFポリティカル短編とのこと。SFと言いながらも、映し出されるのは日本の田舎の風景と素朴な中学生男子2人組の会話劇。
シュールな世界感が衝撃的で忘れがたく、5位にランクイン。本当は同時上映の『いなべ』(監督:深田晃司)を観に行ったのに…。
第4位 『ロープ 戦場の生命線』
監督:フェルナンド・レオン・デ・アラノア
紛争地帯で活動する国際援助活動家たちの奮闘を描く。単純な善・悪の線引きをしないスタンスが良かった。慈善活動家と言いながら、主人公と仲間たちの風貌はスリルに飢えたアウトローって感じ。それに、現地の人たちの描き方も◎。たとえ過酷な状況でも、その土地に住まう人々はなんだかんだたくましく生き抜いている。そんな描写に、すごく好感を持てた。
第3位 『聖なる鹿殺し』
監督:ヨルゴス・ランティモス
鑑賞直後は疲れてヘトヘトで。もうお腹いっぱいって感じ。とくにバリー・コーガン。あの深淵のような存在感はなんなんでしょう。もう胃もたれ起こしそう…。でも、鑑賞から数ヶ月たった今では鮮烈で面白かったなあって気持ちになってます。
家族という共同体の絆というか、因縁というか…。家族をつくるというのはこういうことなんでしょうか。本人の意思だけでは消せない繋がり、煩わしくもあり、だからこそ、かけがえのないものなのかもしれない。
第2位 『ゴッホ最期の手紙』
監督:ドロタ・コビエラ
上映開始5分で、最後まで集中して観れるのか不安になった。だって、全編油絵風のアニメーションなんて初めての体験だから、映画の世界に没入するまでに時間がかかっちゃって…。
でも、そんな不安は全くの杞憂でした。サスペンスな展開に夢中になってしまい、ラストは意外にも感動してしまった。本当に観て良かったと思う作品です。
第1位 『スクエア 思いやりの聖域』
監督:リューベン・オストルンド
心がぞわぞわさせられて、他人事とは思えなかった。ここまで悶々とさせられたら、1位に選ぶしかない。
次点『シェイプオブウォーター』、『スリービルボード』
『犬ヶ島』、『チャーチル』、『ルイ14世の死』、『ファントム・スレッド』…観られなかった。
◎選考基準
2018年1月1日~7月1日の間に劇場(映画祭や自主上映も含む)で観た作品から5本選びます。選定基準は各レビュアーにお任せ。劇場で観たものなら新作・旧作も問いません。
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