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ヒューマン

孤独を絵として愉しむ「サイの季節」

孤独を絵として愉しむ「サイの季節」

孤独- 世の人々が恐れる最たるもののひとつであろう。 現在のSNS隆盛のご時世下において、人々はあらゆる方向につながっているように見えて実は全然つながっていない。わざわざここで僕が指摘するまでもなく、多くの人が実感していることだと思う。 一方、映画を評するさいに“この映画は現代人の孤独をえぐり出している~”などという、...

トランシネマ第2回上映会記念『シンプル・シモン』合評

トランシネマ第2回上映会記念『シンプル・シモン』合評

トランシネマが仙台で開催する、第2回目の上映会の日が近づいてきました! 今回は、上映会の開催と「トランシネマWEB」の開設をダブルで記念して、上映会で上映する「シンプル・シモン」をレビュアー全員で合評しました。 レビュアーによるさまざまな視点によって「シンプル・シモン」の魅力があらゆる角度から語られています。 どうぞ楽...

死から照射される生の喜び。『岸辺の旅』

死から照射される生の喜び。『岸辺の旅』

©2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINÉMAS 私は、50歳を前にして未だに「死」が怖い。 誰しも、子供の頃に初めて「死の概念」を知って恐怖におののいた経験があると思う。しかしいずれその恐怖と折り合いをつけていくか、もしくは単に忘れていく。それが普通の大人だ。そういう意味で私は大人になりきれていな...

孤独に寄り添い続けるカメラ『ヴィオレット』

孤独に寄り添い続けるカメラ『ヴィオレット』

画像出典元:http://unifrance.jp/festival/2015/films/film08 『ヴィオレット』の主人公は、己のことを「醜い女」といって忌み嫌う。誰からも愛されない。必要とされない。それは自分が醜いから。激しい孤独の中、ひとり苦悩を続けていくすがたが印象的だった。 されど、私は彼女が一人ぼっち...

スピルバーグ監督が描き出す「星」が好き『オールウェイズ』

スピルバーグ監督が描き出す「星」が好き『オールウェイズ』

星を見ていると、なんであんなにワクワクしたり、癒されたりしてしまうのだろうか。 私はいつも、スピルバーグ監督が描き出す夜空、星空に心を奪われてしまう。とりわけ今作『オールウェイズ』の夜空は素晴らしく、いつまでも私の心の中に残っている。 それはクライマックス―ヒロインの人生の転機となるシーン。画面いっぱいに広がる星々の壮...

フランス映画史上の最高傑作『天井桟敷の人々』

フランス映画史上の最高傑作『天井桟敷の人々』

中条先生の『フランス映画史の誘惑』(集英社新書)がとても面白かった。とりわけ目をひいたのが、『天井桟敷の人々』の制作過程についてである。 1943年に制作が始まった今作。それはまさしく、第二次世界大戦でナチスドイツに支配されていた時代。自由な映画づくりができない中、映画人たちはそれでも意欲的な作品を求めて力を集結。パリ...

私が、映画を見始めたきっかけ『自転車泥棒』

私が、映画を見始めたきっかけ『自転車泥棒』

「映画が好き」と周りに言うと、「じゃあ、何が一番好き?」と聞かれることがよくある。これが結構大変で。好きな作品なんてたくさんありすぎて、何にしようか迷ってしまう。ソフト化されていないようなマイナーな作品を挙げたせいで、相手の興をそいでしまってはたまらない。 そんなこんなで、そういうときは「私が、映画を見始めたきっかけ」...

映画のダイナミズムを堪能する『やさしい女』

映画のダイナミズムを堪能する『やさしい女』

画像出典元:http://www.allcinema.net/prog/image_large.php?i=23718&t=0&im 高校生の時に郷里の仙台で観て、全く歯が立たなかった作品。 新宿武蔵野館でリバイバル上映されるということで、あれ以来千何百本だかは映画を観てきたことで、多少は「観る目」が肥...

難解ではない。でも観る側の態度を問われる『さらば、愛の言葉よ』

難解ではない。でも観る側の態度を問われる『さらば、愛の言葉よ』

本作はゴダール初3Dというのが売り文句ですが、僕はひとまず「犬の映画」と言っておきたい。それくらい犬がいい。犬の立ち姿や動きがいい。 というか、ゴダールが撮りたいように撮ったら世界唯一の犬の映画ができました、という風に言うことはできるかもしれません。 そういう風にでも捉えておかないと収まりがつかなくて気持ち悪い作品では...

不穏と不安が芸術に昇華した奇跡の傑作『恐怖分子』

不穏と不安が芸術に昇華した奇跡の傑作『恐怖分子』

僕はこの作品を、2015年4月4日に渋谷のイメージフォーラムで観ました。土曜の16時に足を運びましたので多少の混雑は予想してましたが、何と会場は満席!このような企画に人が集まるという状況にまずは拍手です。 冒頭のショットを観るなり、とんでもない傑作に出会ってしまったことを確信しました。こういった確信は九分九厘当たります...

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