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サスペンス・ミステリー

突き動かされるままに―『マジカル・ガール』

突き動かされるままに―『マジカル・ガール』


(c)Una producción de Aquí y Allí Films, España. Todos los derechos reservados

「『魔法少女まどか☆マギカ』みたいな映画ってこと?」「好き好きオレ好きアレ好き萌えちゃん少女にキュンキュンきちゃってでもちょっとマジな濃い展開もあってあの激ヤバイ運命との闘いが侮れないよね」なんて思いながら『マジカル・ガール』のチラシを見つつ「この可愛ゆい女の子とセクシーな女性がロリだけじゃなくアダルティーなエッチィところもベロンチョさせてくれるのかな?」なんてヌメリ目で構えてみたけれど、こんな映画を見させられた日には心が雑巾みたいに絞りあげられてしまって、そんなところに日本のアニメや歌謡曲や江戸川乱歩へのオマージュなんかも散りばめられていたりするからツバ吐きながらブワチャァとしゃべくるオタク論考なんかにも気をとられそうになりつつもでも「しゃらくせぇ」とだんだんとそんなものよりそこに描かれている登場人物たちの「感情」にグイグイ引きつけられていってしまい、本作にでてくる少女もその父親も怪しい女性もワケありな元犯罪者もなんもかんもが「愛」とかいうものに突き動かされてしまったと言ってしまってもいいのかどうか、狂喜も狂気も入り乱れてのモジャモジャした感情がスクリーンから飛び出してきては自分の心にヨヨヨと結びついて物語の余白に自分勝手な想像をしたくなるんだけど、でも大概はブッとんだ内容だから「なんじゃこりゃ」ってなって、でも確かに本作には何か「愛」というあやふやなものの輪郭があるようなないような、なんだか「愛」ってものは頭から離れない呪いのようなものなのかな?なんて未だに女子とまともに話すことすらできない自分はこの先さらにその得体の知れない恐ろしさから部屋に引きこもり『魔法少女まどか☆マギカ』を見つつでも『マジカル・ガール』のような底知れない人生の妖しい香りにも引き付けられていってしまうのだろうなと思うのでした。

『マジカル・ガール』

監督:カルロス・ベルムト
出演:バルバラ・レニー
製作年:2014年
製作国:スペイン
上映時間:127分

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くつみがき
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映画活動中/桃と味噌汁が好きです。
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