5月14日(月)
『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017年)
監督:クレイグ・ギレスピー
@日比谷シャンテ・シネ
バカとクズとゲスしか出てこないのに最高でした。
マーゴット・ロビー演ずるトーニャ・ハーディングの造形が素晴らしかったことに依るところ大です。
実際のトーニャ・ハーディングがどういう人物だったのかとはどうでもよくて、映画の中で造形されたトーニャ・ハーディングにとても惹かれました。
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5月15日(火)
『君の名前で僕を呼んで』(2017年)
監督:ルカ・グァダニーノ
@日比谷シャンテ・シネ
ギリシャの彫刻、ギリシャにおける同性愛について、ダビデの星の意味、ブゾーニ(という作曲家は初めて知った)とリストとバッハの作風の違い、ハイデガーとその著書「存在と時間」、アプリコットの解釈、なぜハエが美少年の顔を這っているのを映しているのか…
あらゆる切り口から掘り下げ可能の超絶インテリジェンス脚本ですね。この映画を観た人同士で語り合ったら話が尽きないような気がします。
5月16日(水)
『私はゾンビと歩いた!』(1943年)
監督:ジャック・ターナー
DVDにて鑑賞
去年の東京フィルメックスで35mmフィルムで上映されたのを観に行ったのですが(2017年11月21日の日記参照)けっこう寝てしまったんですよね。プリントの状態が最高だったのでつくづくもったいないことをしたな~と後悔しながら小さなTVモニターを凝視してました。でもおもしろかったです。68分に凝縮して描いてますから、おもしろくないわけないですよ。
5月17日(木)
『ラブレス』(2017年)
監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
@恵比寿ガーデンシネマ
重くて暗いんだろうな~とやや敬遠していたのですが、ユナイテッドシネマの会員更新特典の「1,000円で観れる券」が手に入ったので、恐る恐る観に行ってみました。
冒頭の川と、川べりの木の画で一気に引き込まれましたね。酷い話なんですけど目を背けることもできなくて、でも良い体験をさせてもらったって感じです。あと、ロシアってやっぱ「大地」なんだなあ、と何となく実感しました。
5月17日(木)
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(2017年)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
@角川シネマ新宿
2度目の鑑賞。
1度目はかなり寝ていたことがわかり苦笑。
あたまが悪いわたしにとって、2度観ることと理解が深まることは必ずしもイコールではないのですが、主演のメリル・ストリープをめぐる視線の高低の演出についてはしっかり認識できました。
彼女が男社会で軽んじられている間は、人が立った位置から彼女が座っているところを見下ろすように撮られているのですが、トム・ハンクスが重要な気付きを経て彼女の元に行った時に彼女は階段の踊り場にいて、彼女を見上げる画がパっと映っているわけですね。このシーンが実に感動的で、胸がすく思いでした。
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