4月23日(月)
『アデル、ブルーは熱い色』(2013年)
監督:アブデラティフ・ケシシュ
@Bunkamuraル・シネマ
文化村の中にあるこの映画館に来たのはすごい久しぶりだなと、あとで調べたら、1999年11月4日に東京国際映画祭(当時は六本木でなく渋谷がメイン会場だった)でロベール・ブレッソンの『白夜』と、大島渚の『青春残酷物語』を観て以来、つまり約20年ぶりでした。
『君の名前で僕を呼んで』公開にちなんだ、10代の恋愛特集だかなんだか、よくわかんないけど前々から観たかった本作が今日上映されるということで駆けつけました。
上映時間約3時間という長尺ですが、全くダレない。テンポがいいとかそういうんじゃなくて、登場人物の気持ちの揺れみたいなものが手に取るように伝わってきて濃密な時間を過ごした、という感じ。
後日DVDを借りて再見したらSEXシーンが見事にまるまるカットされていてすんごいびっくりしました。
エッチなシーンを観たいとかそういうんじゃなくて(じっさいエロく撮ってないし)、映画の空気を決定的に無化していたというか、とにかく全然違う凡庸な映画に成り下がってて、カットの決断くだした奴マジ馬鹿だなと思いました。
(C)2013- WILD BUNCH – QUAT’S SOUS FILMS – FRANCE 2 CINEMA – SCOPE PICTURES – RTBF (Television belge) – VERTIGO FILMS
4月24日(火)
『ワンダーストラック』(2017年)
監督:トッド・ヘインズ
@角川シネマ有楽町
1927年。
聾者の少女が母親の出演するサイレント映画を観て劇場を出ようとすると、「サウンド時代の到来だ!」という横断幕が派手にたなびいている。サイレント映画時代の終焉だ。同時にそれは、一人の幸福な映画ファンが至上の楽しみを奪われた瞬間だ。トーキー映画は少女を劇場から、大恐慌直前の活況を呈するNYの街中に放り出してしまう。
1977年。
母親を失い、落雷によって聴覚をも失った少年はNYを彷徨う。
彼の難聴を表すように雑踏や交通のノイズがカットされ、代わりに当時の音楽が大音量でかぶさってくる。雑踏を行き交う人々の服、ひっきりなしに往来する車、店の看板。原色が洪水のように溢れ出す。
1927年と1977年。50年という時間を隔てて、2人の子どもが無音の中を彷徨い歩く。観ているわたしにも胸が締めつけられるような不安が伝わってくる。しかし同時に、この2つの光景がクロスオーバーすることで奏でられる溢れんばかりの詩情をどう形容したらよいものか。
傑作でした。
PHOTO:Mary Cybulski(c)2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC
4月26日(木)
『ラジオ・コバニ』(2016年)
監督:レバー・ドスキー
@立教大学
本日はUPLINK配給ワークショップなんですが、会場はいつものUPLINK渋谷でなく立教大学。
UPLINK配給である本作の試写&識者のトークショーという、公開に先駆けたイベントを見学するという趣向。
大学の講義ってほとんどサボってて、たまに聴講しに行ってもほとんど寝てたという典型的なダメ学生だったので、その記憶があるのかないのか、上映中はほとんど寝てました。トホホ。
トークショーは興味深く聴かせていただきましたけど。
4月28日(土)
『さよなら、僕のマンハッタン』(2017年)
監督:マーク・ウェブ
@丸の内ピカデリー
こういうの観たかったんだよねー!って感じ。自分的に超ヒットでした。
マーク・ウェブ作品初めて観ましたが、何本か追ってみたいですね。
(C)2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC
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