トランシネマの上映会は、2015年7月5日に実施された第1回公演『聖者たちの食卓』以来、多くのスタッフのサポートに支えられてその活動を継続しています。
スタッフのサポートはいわば無償の行為で、僕は何の見返りも差し出すことはできません。
ただただ感謝の気持ちがあるのみです。
が、1名だけトランシネマに関わって「見返り」を得た者がいます。
上映会を手伝った対価として僕から契約をとった生命保険の営業マン。
そして彼は、契約をとった途端に顔を出すのをやめてしまいました。
いや、きっと忙しいんだろう。
本心ではトランシネマの活動に愉しみを感じているのかもしれない。
映画はまったく観ない奴だけど、仙台の人々に映画を共有する場を提供することじたいには純粋な喜びを感じているのかもしれない。
少しでもそんな気持ちがあるのなら今後とも末永く付き合っていきたい。
そんなわけで久しぶりに連絡をとってみました。で、
「今後トランシネマにはどう関わっていくつもりなの?」
と、メッセージを投げかけてみました。
それに対する回答は
「わりぃ。仕事忙しくて行けてねぇわ」
…キチンと問に答えて来ないナ。
もう一度同じことを訊いてみよう。
「仕事大変そうだね。無理して来なくて全然いいよ。たださ、トランシネマの活動のこと、どう考えているのかと思ってサ」
以下回答。
「facebookのメッセンジャーのメンバーにはとりあず入れといてもらっていいよ。何か思いついたらアドバイスとかするし、有効な情報とかあったら提供するし」
ん?なぜに上から目線?
そして直観しました。
彼は上映活動に何の興味も魅力も感じていないのです。
同時に、契約をとる「エサ場」としては確保しておきたい。人が集まる場ですからね。
目の前に上映会をやる奴がやって来た。よし手伝おう。その代り保険に入ってもらおう。
保険の契約をとるために、何かを与える。
「Give&Take」ではあります。
でもやっぱ「思い」がないと。
映画を愉しみたいとか、映画を観る場を提供したいとか、人を喜ばせたいとか、そういう思いさえあればぜひ関わっていただきたい。
そんな思いなど一滴もないから契約をとったらさっさと関わることをやめてしまうし、あまつさえエサ場としては確保しておこうなどという発想になるんでしょう。
それってGive&Takeなどではなく、「奪う者」ですよね。
しかし、これだけ強くしつこく反応するということは、自分が人から奪っているからなんですかね。
だったらおあいこというか何も言えないな。
ここまで書いてきてなんだけど。
というわけで、「人の振り見てわが振り直せ」が結びであります。


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