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ヒューマン

映画のダイナミズムを堪能する『やさしい女』

映画のダイナミズムを堪能する『やさしい女』

画像出典元:http://www.allcinema.net/prog/image_large.php?i=23718&t=0&im

高校生の時に郷里の仙台で観て、全く歯が立たなかった作品。

新宿武蔵野館でリバイバル上映されるということで、あれ以来千何百本だかは映画を観てきたことで、多少は「観る目」が肥えたかどうかを試すべく、多少緊張の面持ちで再びスクリーンに相対しました。

が、開始5秒後くらいでそんなことはどうでもよくなり、ただひたすら映画を愉しみました。

人が歩く、部屋を行き来する、階段を上る…それらのシンプルなアクションの連鎖がどうしてこうも僕をドキドキさせるのか?

派手なドンパチがなくても映画は「活劇」たりえる。ロベール・ブレッソンは映画にダイナミズムを起こす術を熟知しているのでしょう。

しかしそのメカニズムはよくわかりません。

結局、今まで千何百本だか映画を観てきた経験は、この映画がなぜおもしろいのかを解き明かすことには役に立っていないということがわかってガックリきましたが、同時に、少なくとも映画を愉しむ「素直さ」みたいなものは培われたことだけは確認できました。

『やさしい女』
監督:ロベール・ブレッソン
出演:ドミニク・サンダ ギイ・フライジャン
製作年:1969年
製作国:フランス
上映時間:89分

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館長
館長
夢は映画館!と人前で言うようになってから20年以上が過ぎました。 時間が経つのは早いものです。 2014年にこのサイトを立ち上げ、2015年から仙台で上映会を開催し始め、2018年からは東京でも上映会を始めました。映画関連のイベントやワークショップにもあちこち顔を出してますが、相変わらず映画館ができる気配はありません。ひとまず本サイトのレビュー、もっと一所懸命書きます。フォローよろしくお願いします。
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