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館長が選ぶ、2019年の10本。

館長が選ぶ、2019年の10本。

久々の投稿です。
2019年は序盤は順調に映画を観ていましたが、中盤に精神のバランスを崩し、後半は引越しに追われ、劇場で観た本数は114本にとどまりました(DVDでは59本)。
少ない本数から10本を選ぶのもおこがましい限りですが、選んでみると振り返ってなお心にひっかかる何かが残っている作品ばかりでした。でもコメントはテキトーです。
悩みに悩んで落としきれなかった作品を次点として5本、旧作5本も書き記しておきます。

では2019年ベスト10いってみよう!

第10位
『COLDWARあの歌、2つの心』(パウ゛ェウ・パウ゛リコフスキ)
永遠に交わらぬ男と女。国境は象徴に過ぎぬ。

第9位
『ミスター・ガラス』(M・ナイト・シャマラン)
超人たちの切ない最期。美しく散れ!

第8位
『ホットギミック ガールミーツボーイ』(山戸結希)
横溢する色と音。猛烈なスピードで駆け巡るイメージ。映画に追いつけない!

第7位
『凪待ち』(白石和彌)
大男にねっとりとまといつく歪み。しかし男は立ち上がる。

第6位
『旅のおわり世界のはじまり』(黒沢清)
異国の地を彷徨う不安。そこから見つかる希望。

第5位
『ワイルドツアー』(三宅唱)
とびっきりの笑顔の女の子。決して追いつくことができない。それでも季節はめぐる残酷。

第4位
『運び屋』(クリント・イーストウッド)
老いを演ずる老人。怪人老人。

第3位
『よこがお』(深田晃司)
この世は狂気に満ち満ちている。狂気に押しつぶされ、そして立ち向かっていく女の立ち姿。

第2位
『7月の物語』(ギョーム・ブラック)
映画は、人物の心の機微を丁寧に追えた時にその真価を発揮する。

第1位
『バーニング』(イ・チャンドン)
映画は、現実と幻想の狭間すれすれの領域に押し入った時にその真価を発揮する。

続きまして次点5本

『宮本から君へ』(真利子哲也)
渾身。

『サスペリア』(ルカ・グァダニーノ)
成敗。

『聖なる泉の少女』(ザザ・ハルヴァシ)
静謐。

『帰れない二人』(ジャ・ジャンクー)
歴史。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(クエンティン・タランティーノ)
映画愛。

最後に旧作ベスト5

『私の20世紀』(1989年:イルディコー・エニュディ)
世界に屹立する唯一無二の佇まい。

『ママと娼婦』(1973年:ジャン・ユスターシュ)
4時間近くにおよぶ三角関係のしょーもないダラダラ会話がオモロイという謎。

『マンハッタンの二人の男』(1958年:ジャン=ピエール・メルウ゛ィル)
かっくいいー!としか言いようのないカッコよさ。

『やさしい人』(2013年:ギョーム・ブラック)
愛の孤独がヒリヒリと伝わってくるけど目が離せない。むしろ釘付け。

『ギターはもう聞こえない』(1991年:フィリップ・ガレル)
恋人たち、夫婦たちのやるせなき関係ぜんぶ見せます的な。

以上です。
2020年は今年の倍は映画を観たいと思います。せっかく東武東上線沿線に引っ越しましたので池袋の文芸坐に通い詰めたいですな。
ではみなさん、よいお年を!

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館長
館長
夢は映画館!と人前で言うようになってから20年以上が過ぎました。 時間が経つのは早いものです。 2014年にこのサイトを立ち上げ、2015年から仙台で上映会を開催し始め、2018年からは東京でも上映会を始めました。映画関連のイベントやワークショップにもあちこち顔を出してますが、相変わらず映画館ができる気配はありません。ひとまず本サイトのレビュー、もっと一所懸命書きます。フォローよろしくお願いします。
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