とら猫aka BadCatsさんもレビューしてくれましたが、僕も『イット・フォローズ』に大変感銘を受けたので、追随レビューさせていただきます。
まずは反省から。
僕は本作に興味を持つあまり、YouTubeで代表的な恐怖シーンをあらかた見てしまった。
なので、あんまし怖がれなかったです…
台無しである。
『イット・フォローズ』を心の底から楽しみたい(怖がりたい)と思っている方は、どうか僕の愚行を繰り返さないでいただきたい。
さて、本作の肝は、タイトルともなっている「それ」が「ついてくる」ことであろう。
徒歩オンリーで確実に近づいてくる「それ」。
ビジュアル的にも相当怖いが、もっと本質的な恐怖を喚起するものがある。なんだろう?
悪い癖でネットで情報を漁ってしまいました。
「それ」はセックスして感染することによってついてくるようになるという設定から、性病に対する恐怖、あるいはセックスに対する罪悪感という言説が多く見受けられたが、しっくりこない。
で、僕的にヒットしたのが、以下である。すなわち
「それ」は死のメタファーである。
これだ!
本作において「それ」に致命的な一撃を加えることはできない。
ピストルで頭部を撃っても一瞬崩れるがすぐに復活してしまう。ここが同じようにゆっくり近づいてくるゾンビと決定的に異なるところである(もっとも、ゾンビはその大量性により同じように逃げるしか手段がなくなる点で共通するものがあるのだが)。
だから逃げるしかない。
しかし「それ」はゆっくりとだが確実に近づいてくる。
走ればその場は逃げきれるし、車で遠出すれば「それ」が到達するまでの時間は稼げる。しかし「それ」は追ってくることを決してやめない。だから永遠に逃げ切れるものではない。あくまでも時間の問題。いつか必ず殺される。
いつかはわからないが、いつの日か必ず自分を消滅しにやってくるもの…それって「死」そのものではないか。
おお怖い!僕にはこの恐怖が一番こたえます。
鑑賞後も僕に「ついてくる」恐怖を植え付けてくれた『イット・フォローズ』。
忘れ難い一品となりました。
『イット・フォローズ』
監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル
出演:マイカ・モンロー、キア・ギルクリスト
製作年:2014年
製作国:アメリカ
上映時間:100分
(c) Northern Lights Films, Animal Kingdom, Two Flints, Pony Canyon
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