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9月1日(土)
『幕末太陽傳』
監督:川島雄三(1957年)
@サイボウズBAR(日本橋映画祭)
映画の感想と上映会のリポートはコチラをご参照ください。
9月2日(土)
『回転』
監督:ジャック・クレイトン(1961年)
DVDにて鑑賞
あ~怖かった。
いや、さんざんホラー観てますんで、もっと直接的に恐怖を感じさせる作品は数多あるんですがね。
怖くて美しい、気品すら感じさせる作品です。
美しく気品高き映画として観ているうちに「ホラーを観ている」という警戒心というか心のバリアを外してしまう。そこにふっと忍び込んでくる恐怖感の肌触りは格別でした。
おかげさまで、夜中にひとりでモニターの前にいるのが辛かったです。で、鑑賞中うろちょろしてる我が家の猫たちが心強かったです。
9月3日(月)
『海辺の家』
監督:アーウィン・ウィンクラー(2001年)
DVDにて鑑賞
アーウィン・ウィンクラー監督作、『ザ・インターネット』(95年)がよかったといううっすーい記憶を頼りに借りてみました。
冒頭のクレーン撮影の長回しが堂に入っています。こういう導入を持つ映画はハズレなしです。
「父と息子の魂の交流」を、「家を建てる」という共同作業を通じて見せるという本筋には絶対的な安定感があり、安心して泣けますが、彼らの外野がわちゃわちゃやってる様がおかしくて、こういうのを本筋にうまく絡ませる手腕はさすがだなと唸りました。
良作。
9月5日(水)
『きみの鳥はうたえる』
監督:三宅唱(2018年)
@新宿武蔵野館
函館の道はすばらしく映画映えする。広くて奥行きが感じられて、所々坂になっている具合もいい感じだ。
雨に濡れた路面、夜の闇なども艶っぽく撮れてて、そういう画を観てるだけで興奮してしまいます。
画の強度が凄いんですね。
メインの役者3人(柄本佑、石橋静河、染谷将太)の佇まいが抜群にいい。
彼らが演じた役に共感はできませんが。
ついていけないシーンも多々ありましたので、うまいこと咀嚼しきれなかっところはあるかもしれません。
そのへんは自分の許容量の狭さだと思います。
9月6日(木)
『タリーと私の秘密の時間』
監督:ジェイソン・ライトマン(2018年)
@TOHOシネマズシャンテ
シャーリーズ・セロンのことを「食物連鎖の頂点」と評した人がいます。ドンピシャな表現だと思います。
それくらいすごい人なので一歩間違うととんでもないことになります。
本作がそれだと思います。あそこまで体重を増やす役者根性には心から尊敬しますが、その甲斐あってシャーリーズ・セロンにしか目がいかないんですよね。作品のバランスを壊しにかかっているようにすら見えます。
もっとも、本作の見かけと裏腹に、その根底に流れる闇に思いを馳せるとなかなか空恐ろしいものがあり、最後の無理やりな着地も含めて変なバランスの元に成り立っている映画ではありますが。
わたしには評価不能の怪作です。
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