『昼顔』
西谷弘監督の2006年作品『県庁の星』があまりにひどかったという記憶があるのですが、某筋より「見どころあり」という情報を入手して「ほんとかよ?」という半信半疑の心持ちで行ってみました(←失礼だなあ…)。
いや、なかなかどうして。見ごたえありましたね。
ドラマをまったく知らない状況で観ていることが奏功したのかもしれないけれど、冒頭の上戸彩の一人生活シーンの描写が素晴らしく、一気に引き込まれました。
海岸線を自転車で走る上戸彩(せわしなくしゃかしゃかと漕ぎっぷりがいい!)をクレーンで、またウィンドサーフィン目線で海から捉えるキャメラに「映画を撮る」ことに際しての本気度を感じましたね。
ラストの踏切の明滅の扱い方に至ってはただただ唸らされました…っとレビューになりかけてるな。この辺でやめとこう。
『ハクソー・リッジ』
メル・ギブソン10年ぶりの監督作。
その10年前に撮った『アポカリプト』、もちろん観てますけどね。嫌いなんですよね。
映画の出来が素晴らしいだけに、ラストのスペインの船団が海の向こうに見えている描写にムカッ腹が立ちましてね。
ああそういうことですか、キリスト教と白人がそんなに偉いんですかい、ってな気持ちになっちゃってね。
そういう空気感が本作にも濃厚に醸し出されているに違いないと、劇場に足を向けるのに躊躇しまくりだったんですが。
結果不安的中。でも出来は文句なく素晴しいという、『アポカリプト』と同じ印象でございました。
でもアポカリプトほど腹は立たなかったな。なぜかな?
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館長
夢は映画館!と人前で言うようになってから20年以上が過ぎました。
時間が経つのは早いものです。
2014年にこのサイトを立ち上げ、2015年から仙台で上映会を開催し始め、2018年からは東京でも上映会を始めました。映画関連のイベントやワークショップにもあちこち顔を出してますが、相変わらず映画館ができる気配はありません。ひとまず本サイトのレビュー、もっと一所懸命書きます。フォローよろしくお願いします。
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