映画の開演時間ギリギリの13時に日比谷のシャンテ・シネに到着~!と、ぬか喜びもつかの間。
窓口スタッフから「15時30分開始の回でよろしかったでしょうか?」と、今やすっかり定着した似非丁寧語で尋ねられて膝から崩れ落ちる。じっさいは12時開始で、開演時間はもうとっくに過ぎてたというわけ。
なんのためにあんなに急いで掃除をすませてきたのでしょう?(通常3時間かかるところを倍速の1時間半で仕上げて家を出てきた)
まあしかたない。
席を決めるのにあーでもないこーでもないと窓口でやりとりしているお婆さん(座席指定制を否定するつもりはないが、これって明らかに座席指定制の負の側面だと思う)の後ろにため息まじりで10分ほど並んで15時30分の回のチケットを購入。2時間ほど時間を潰して鑑賞に臨みました。
拝見したのは『グレートウォール』。
「万里の長城」の高低と奥行きを存分に使った怪物との派手な戦闘アクションにハート鷲掴みだ!いや~、これぞ大作アクションの醍醐味!
が、歓びが享受できたのは前半のみ。
舞台が万里の長城から首都に移ってからは、どこかで見たような戦闘シーンのオンパレードで退屈の極みに転落。
人間ドラマは陳腐を通り越して「無い」のレベルなので、絵面のすばらしさが削がれると何も残りません。
でもまあ、序盤の興奮で十分に入場料金の元はとれたと言えるでしょう。
劇場内はゴールデンウィークということもあってかほぼ100%の入り。興行側としては最高でしょうが、観客としては満員すし詰め状態での鑑賞は窮屈でしかたありません。まあ、ただの贅沢なわがままを言ってますが。
渋谷に移動。
UPLINKで『退屈な日々にさようならを』を鑑賞。
今泉力哉監督作品初体験でしたが、長尺の2時間20分があっという間。ストーリーテリングが上手すぎるんですね。
複数のエピソードが少しづつ横ずれしながら進んでいく展開が新鮮で、内心静かにワクワクが止まりませんでした。
そして本作の空気感がめちゃくちゃオリジナルな感じ。こんな雰囲気を感じるのって初めて~!!と、すっかり映画の世界に惹きこまれてしまいました。
あまりにお気に入ってしまったのでパンフレットを購入。
帰りの電車の中で全部熟読しましたが、映画の情報ってもちろんネットでも探せるんだけど、こうやって映画を観た直後に活字をしっかり読むという映画の追体験っていいよね!なんて思った夏みたいに暑い一日の映画のはしごでした。
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