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ホラー

ホラーが娯楽になりえる証左『エルム街の悪夢』

ホラーが娯楽になりえる証左『エルム街の悪夢』

ホラー映画界の巨匠ウェス・クレイブンがこの世を去った。 あくまでも私見だが、ウェス・クレイブン(なぜかこの人はフルネームで呼ばないと居心地が悪い、ウェスさんでもクレイブン氏でもなく)という人は、恐怖が内包するどす黒いエンタテイメント性、いわゆる“怖いモノ見たさ”という人間心理を体系的にマネタイズすることに成功した最初の...

食わず嫌い克服への第一歩『サスペリア』

食わず嫌い克服への第一歩『サスペリア』

それまで一度も食べたことがないものを、外見や先入観から「まずい」と決めつけ、決して口にしないことを“食わず嫌い”と言うが、映画においても、特にホラーというジャンルはこの食わず嫌いの犠牲になる確率が抜きん出て高い(はず)。 一体何本のお勧め映画が、ただただ「ホラーだから」という理由だけでアウトオブ眼中の憂き目に遭ってきた...

迷走から生まれる妙味『ザ・シャウト さまよえる幻響』

迷走から生まれる妙味『ザ・シャウト さまよえる幻響』

アイデア。 日々星の数ほどのアイデアが世界中で生み出され、カタチになることなく思考の深淵へと消えてゆく。多くのアイデアは当人にとって「最高!」のものである一方、それらが客観的に認められることは稀であり、アイデアが斬新であればあるほどそうした傾向は強くなる。 『ザ・シャウト』もまた、「叫びで人を殺せる」というよく言えば野...

人生を変えうる映画の力『ゾンビ』

人生を変えうる映画の力『ゾンビ』

(C) 1978 THE MKR GROUP INC. ALL RIGHTS RESERVED. 映画『ゾンビ』を初めて観たのはおそらく中学生の頃。 確かホラー映画好きである兄が、ちょっとイッちゃってる系の映画マニアが経営する街角のレンタルビデオ店から『ゾンビ』を借りてきて、一緒に観たのではなかったか。 そして圧倒され...

蜂が大きくなってもいいじゃない『スタング』

蜂が大きくなってもいいじゃない『スタング』

大きいことはいいことだ。 『スタング』はそんなスローガンを地で行くような、蜂が巨大化して人間を殺しまくるというだけの映画だ。寓意性や哲学性は皆無。ゼロ。ナッシング。通信簿の所見欄に「落ち着きが足りません」と書かれそうな小学生が考えたとしか思えない、いかにも大雑把な理由から突然変異した巨大蜂たちが、都合よく寄せ集められた...

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